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2024/11/23 00:42 |
大川功のコレクション
2年程前に上野の東京国立博物館へ行った際に展示されていたものとして、印象に残ったものが故大川功のコレクションである。
2001(平成13)年に死去した後に遺族よりまとめて寄贈されたものだと思うが、日本で鋳造された主要古金銀貨を蒐集した物である。これだけまとまったものはなかなか見られないと思う。やはりカリスマ経営者として長年実業界で活躍してこられた方であるから、蒐集における資金には問題がなかったのだろうが、正直な話いくら使ったのか知りたいものである。こうやってひとまとまりになって展示されている古金銀貨の前で人は圧倒され皆溜息をついて、それらに見入っていた。皆多かれ少なかれ同じことを考えていたのだろう。(残念なことに現時点では平常展示されていない。もう一度見たいので、近い将来の展示を望むものである。)

展示されていた圧巻のコレクションは次のようになる。(*1)

天正菱大判 1枚 安土桃山時代・天正16年(1588)
天正長大判 1枚 安土桃山時代・文禄4年頃~慶長5年(1595?~1600) 蛭藻金 1枚 室町時代・16世紀
蛭藻金 1枚 室町時代・16世紀
慶長大判 1枚 安土桃山~江戸時代・慶長6年頃~元禄8年(1601?~95)
享保大判 1枚 江戸時代・享保10~11年(1725~26)
天保大判 1枚 江戸時代・天保9~12年(1838~41)
万延大判 1枚 江戸時代・万延元年~文久2年(1860~62)
天保五両判 1枚 江戸時代・天保8~14年(1837~43)
慶長小判 1枚 安土桃山~江戸時代・慶長6年頃~元禄8年(1601?~95)
慶長小判 1枚 安土桃山~江戸時代・慶長6年頃~元禄8年(1601?~95)
慶長小判 1枚 安土桃山~江戸時代・慶長6年頃~元禄8年(1601?~95)
丸一分金 1枚 安土桃山時代・慶長元年頃[一説に慶長13年~15年、慶長17年](1596?)
額一分金 1枚 安土桃山時代・慶長4年(1599)[一説に慶長13年~15年、慶長17年]頃
慶長一分金 1枚 安土桃山~江戸時代・慶長6年頃~元禄8年(1601?~95)
慶長一分金 1枚 安土桃山~江戸時代・慶長6年頃~元禄8年(1601?~95)
慶長一分金 1枚 安土桃山~江戸時代・慶長6年頃~元禄8年(1601?~95)
慶長片本一分金 1枚 江戸時代・延宝2年(1672)
慶長片本一分金 1枚 江戸時代・延宝2年(1672)
慶長両本一分金 1枚 江戸時代・延宝2年(1672)
元禄小判 1枚 江戸時代・元禄8年~宝永7年(1695~1710)
元禄小判 1枚 江戸時代・元禄8年~宝永7年(1695~1710)
元禄一分金 1枚 江戸時代・元禄8年~宝永7年(1695~1710)
元禄一分金 1枚 江戸時代・元禄8年~宝永7年(1695~1710)
元禄二朱金 1枚 江戸時代・元禄10年~宝永7年(1697~1710)
元禄二朱金 1枚 江戸時代・元禄10年~宝永7年(1697~1710)
宝永小判 1枚 江戸時代・宝永7年~正徳4年(1710~14)
宝永一分金 1枚 江戸時代・宝永7年~正徳4年(1710~14)
正徳小判 1枚 江戸時代・正徳4年(1714)
享保小判 1枚 江戸時代・正徳4年~元文元年(1714~36)
享保小判 1枚 江戸時代・正徳4年~元文元年(1714~36)
享保一分金 1枚 江戸時代・正徳4年~元文元年(1714~36)
享保一分金 1枚 江戸時代・正徳4年~元文元年(1714~36)
享保佐渡小判 1枚 江戸時代・享保元~9年(1716~24)
享保佐渡一分金 1枚 江戸時代・享保元~9年(1716~24)
元文小判 1枚 江戸時代・元文元年~文政元年(1736~1818)
元文献上御清小判 1枚 江戸時代・元文元年~文政元年(1736~1818)
元文一分金 1枚 江戸時代・元文元年~文政元年(1736~1818)
元文一分金 1枚 江戸時代・元文元年~文政元年(1736~1818)
文政小判 1枚 江戸時代・文政2年~天保8年(1819~37)
文政献上御清小判 1枚 江戸時代・文政2年~天保8年(1819~37)
文政一分金 1枚 江戸時代・文政2年~天保8年(1819~37)
天保小判 1枚 江戸時代・天保8年~安政5年(1837~58)
天保献上御清小判 1枚 江戸時代・天保8年~安政5年(1837~58)
天保一分金 1枚 江戸時代・天保8年~安政5年(1837~58)
安政小判 1枚 江戸時代・安政6年(1859)
安政一分金 1枚 江戸時代・安政6年(1859)
万延小判 1枚 江戸時代・安政7年~慶応3年(1860~67)
万延献上御清小判 1枚 江戸時代・安政7年~慶応3年(1860~67)
文政真文二分金 1枚 江戸時代・文政元~11年(1818~28)
万延一分金 1枚 江戸時代・安政7年~元治元年(1860~64)
文政真文二分金 1枚 江戸時代・文政11年~天保3年(1828~32)
安政二分金 1枚 江戸時代・安政3年~万延元年(1856~60)
万延二分金 1枚 江戸時代・万延元年~慶応4年(1860~68)
天保二朱金 1枚 江戸時代・天保3年~安政5年(1832~58)
万延二朱金 1枚 江戸時代・万延元年~文久3年(1860~63)
文政一朱金 1枚 江戸時代・文政7年~天保3年(1824~32)
慶長丁銀 1個 安土桃山~江戸時代・慶長6年頃~元禄8年(1601?~95)
元禄丁銀 1個 江戸時代・元禄8~11年(1695~98)
元禄両面大黒小玉銀 1個 江戸時代・元禄8年~11年(1695~98)
享保丁銀 1個 江戸時代・正徳4年~享保21年(1714~36)
享保両面大黒小玉銀 1個 江戸時代・正徳4年~享保21年(1714~36)
元文丁銀 1個 江戸時代・元文元年~文化2年(1736~1805)
元文両面大黒小玉銀 1個 江戸時代・元文元年~文化2年(1736~1805)
文政丁銀 1個 江戸時代・文政3年~天保8年(1820~37)
文政両面大黒小玉銀 1個 江戸時代・文政3年~天保8年(1820~37)
天保丁銀 1個 江戸時代・天保8年~安政5年(1837~58)
天保両面大黒小玉銀 1個 江戸時代・天保8年~安政5年(1837~58)
安政丁銀 1個 江戸時代・安政6年~慶応元年(1859~65)
安政両面大黒小玉銀 1個 江戸時代・安政6年~慶応元年(1859~65)
銀座包(銀一枚) 1個 江戸時代・18世紀?
明和五匁銀 1枚 江戸時代・明和2~8年頃(1765~71?)
南鐐二朱銀 1枚 江戸時代・明和9年~天明8年(1772~88)/寛政12年~文政6年(1800~23)
新南鐐二朱銀 1枚 江戸時代・文政7~12年(1824~29)
南鐐一朱銀 1枚 江戸時代・文政12年~天保8年(1829~37)
天保一分銀 1枚 江戸時代・天保8年~安政元年(1837~54)
安政一分銀 1枚 江戸時代・安政6年~慶応4年(1859~68)
嘉永一朱銀 1枚 江戸時代・嘉永6年~慶応元年(1853~65)
安政二朱銀 1枚 江戸時代・安政6年(1859)
古甲州金 無背極印壱分金 1枚 安土桃山~江戸時代・16世紀~元禄8年(1695)
古甲州金 無背極印壱分金 1枚 安土桃山~江戸時代・16世紀~元禄8年(1695)
古甲州金 無背極印弐朱金 1枚 安土桃山~江戸時代・16世紀~元禄8年(1695)
古甲州金 無背極印弐朱金 1枚 安土桃山~江戸時代・16世紀~元禄8年(1695)
古甲州金 無背極印弐朱金 1枚 安土桃山~江戸時代・16世紀~元禄8年(1695)
古甲州金 無背極印壱朱金 1枚 安土桃山~江戸時代・16世紀~元禄8年(1695)
古甲州金 忠極印壱分金 1枚 安土桃山~江戸時代・16世紀~元禄8年(1695)
古甲州金 忠極印弐朱金 1枚 安土桃山~江戸時代・16世紀~元禄8年(1695)
古甲州金 忠極印壱朱金 1枚 安土桃山~江戸時代・16世紀~元禄8年(1695)
新甲州金 甲中安極印壱分金 1枚 江戸時代・正徳元~2年頃(1711~12?)
新甲州金 甲中安極印弐朱金 1枚 江戸時代・正徳元~2年頃(1711~12?)
新甲州金 甲重極印壱分金 1枚 江戸時代・享保6~9年(1721~24)
新甲州金 甲重極印弐朱金 1枚 江戸時代・享保6~9年(1721~24)
新甲州金 甲重極印壱朱金 1枚 江戸時代・享保6~9年(1721~24)
新甲州金 甲重極印壱朱金 1枚 江戸時代・享保6~9年(1721~24)
新甲州金 甲重極印朱中金 1枚 江戸時代・享保6~9年(1721~24)
新甲州金 甲定極印壱分金 1枚 江戸時代・享保12~17年(1727~32)
新甲州金 甲定極印弐朱金 1枚 江戸時代・享保12~17年(1727~32)
新甲州金 甲定極印壱朱金 1枚 江戸時代・享保12~17年(1727~32)
萩古丁銀 1個 室町~江戸時代・16~17世紀
秋田九匁二分銀判 1個 江戸時代・文久3年(1863)
秋田四匁六分銀判 2個 江戸時代・文久3年(1863)
銀座極印延銀 1個 江戸時代・17世紀?
銀座極印小玉銀 1個 江戸時代・17世紀?

ちなみに天正大判の流通価格ってどれぐらいなのかなと思いましてググってみますと・・・ ■■■
天正長大判の入札最低価格が37,000,000円ですかっ!

また甲州金は戦国時代から江戸時代を通じて甲斐国内に通用した金貨とのことであるが、詳細ははっきりしておらず流通量も少なく希少であるという。どれぐらいするものなのか、まったく見当がつかない。このコレクションの充実ぶりは、一体なんなのだろうか。いくら使ったのかものすごいお金持ちながらも少々心配になってくるのである。

大川功という人物についてはいろいろと書かれていることとは思うが、お金に関しては太っ腹だったようで、匿名で事業資金援助を行なったり、若い事業家に大金を融通したりとこの手の話しに事欠かなかった方のようであるが、実際の人物像はどうだったのであろうか。(下記リンク先二件とも生年を誤記している、正しくは1926年。)

■■■   
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やっぱりネットだけでは似たようなカリスマたる話しか出てこないのが残念である。なんとなくこの人はものすごいケチで守銭奴とかでないと、似合わないような、バランスが悪いような気が私にはするのですが、実際はどうだったんでしょうかね。


大川功の参考検索記事
■■■(インタビュー)
■■■(訃報)

大判小判の参考記事
■■■(東京三菱UFJ銀行)
■■■(貨幣博物館)
■■■(甲州金)

(*1) 東京国立博物館 より編集。
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2007/05/28 02:26 | Comments(0) | TrackBack() | 雑感

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